【健康コラム 36 】寒さで血圧上昇!?冬に気をつけたい“血圧ケア”
❄ なぜ冬は血圧が上がりやすいの?
冬になると、健康診断や家庭用血圧計で「血圧が高め」と出る方が増えます。これは、寒さで体温を保つために血管がギュッと縮まり、血液の通り道が細くなるからです。その結果、心臓はより強い力で血液を押し出す必要があり、血圧が上がってしまいます。
また、冬は外気が冷たく、暖房の効いた室内との温度差が大きくなるため、血圧の変動が激しくなりがちです。この“寒暖差ストレス”が、心臓や血管への負担を増やし、脳卒中や心筋梗塞などのリスクを高めることもあります。
さらに、寒さによって体の筋肉がこわばると、無意識のうちに体が緊張状態になり、交感神経が活発に働いて血圧を上げてしまうことも。こうしたさまざまな要因が重なって、冬は一年の中でも特に血圧が上昇しやすい季節なのです。
🌅 朝の“血圧スパイク”に注意!
冬の朝は気温が低く、布団の中と外の温度差が大きいことから、血圧が急に上がりやすい時間帯です。これを「朝の血圧スパイク」と呼び、脳卒中や心臓病の発症リスクが高まる要因のひとつとされています。
こんな行動に注意!
- 起きてすぐに布団から飛び出す
- 冷たい洗面所で顔を洗う
- 寒い玄関に出て新聞を取りに行く
これらは、まだ体が目覚めきっていない状態で急に冷気に触れるため、血管がキュッと縮み、血圧が一気に上がる原因になります。
対策としては、
- 目が覚めたらすぐに起き上がらず、布団の中で軽く手足を動かす
- 室内をあらかじめ暖めておく(エアコンのタイマー活用もおすすめ)
- 朝の外出や運転前は、温かい飲み物で体の内側から温めておく
「ゆっくり起きる」「急な動作を避ける」だけでも、朝の血圧変動をやわらげることができます。
🛁 入浴時の血圧変動にも注意を
冬場のお風呂は、冷えた体を温める大切な習慣ですが、実は血圧が最も変動しやすい時間帯でもあります。
寒い脱衣所で服を脱ぐと血圧が上がり、熱いお湯に浸かると今度は急激に下がる——この急な変化が心臓に負担をかけてしまいます。
安全に入浴するためのポイント:
- 脱衣所・浴室を暖房で暖めておく
- お湯の温度は40℃前後の“ぬるめ”に設定(熱すぎると血圧が急変)
- 浴槽にはいきなり肩まで浸からず、まずは心臓より下まで浸かる
- 入浴時間は10〜15分程度を目安にする
- 入浴前後にはコップ1杯の水を飲み、脱水を防ぐ
特に夜遅い時間や食後すぐの入浴は、血圧や心臓への負担が大きくなるため避けましょう。入浴前後に家族へ声をかけておくことも、思わぬ事故の予防になります。
🕰 血圧を安定させる“生活リズム”を整える
血圧を安定させるには、日々の生活習慣がとても大切です。冬はどうしても運動量が減り、塩分の多い温かい食事(鍋・汁物など)が増える季節。知らないうちに血圧を上げてしまう生活になっているかもしれません。
今日からできる血圧ケア習慣:
- 塩分控えめの食事にする
味噌汁は具だくさんにして汁を少なめに、漬物や加工食品の塩分に注意。出汁や香辛料で味に変化をつけましょう。 - 適度な運動を取り入れる
寒い日は室内でストレッチやラジオ体操、足踏み運動でもOK。1日20〜30分程度の軽い運動を続けることで、血流が良くなり、血圧の安定につながります。 - 十分な睡眠とストレス解消を意識する
睡眠不足やストレスは自律神経のバランスを崩し、血圧を不安定にします。寝る前はスマホを控え、深呼吸や入浴でリラックスする習慣を。 - 定期的に血圧を測る
家庭用血圧計で、朝・夜の2回測定するのがおすすめ。体調の変化に気づきやすくなります。
また、冬は空気が乾燥しているため、知らないうちに脱水気味になることも。脱水は血液を濃くして血圧を上げる原因になるので、こまめな水分補給も忘れずに。
💡 まとめ
冬は「血圧が上がりやすく、変動しやすい」季節。
朝の起床時や入浴時など、“温度差のある瞬間”にこそ注意が必要です。
- 無理せずゆっくり起きる
- 脱衣所・浴室を温める
- 食事・運動・睡眠のリズムを整える
これらを意識するだけでも、血圧の安定につながります。
寒さに負けず、体を温かく保ちながら、心も体もゆったりと過ごす冬にしていきましょう。

