【健康コラム 23 】「噛む力」を保つ!~お口の健康を守る食事と簡単エクササイズ~

🍎なぜ「噛む力」が大切なの?

「噛む力」は、食べるためだけでなく、健康全体を支える大切な力です。
しっかり噛むことで唾液が分泌され、食べ物を飲み込みやすくなるほか、消化を助けます。さらに、顎を動かすことで脳への刺激が増え、集中力や記憶力の維持にもつながると言われています。
逆に、噛む力が弱まると食事量が減り、体重や筋力の低下、さらには認知機能の低下にも影響を及ぼすことがあります。


🍞「噛みにくい」サインを見逃さない

次のようなサインがある場合は、お口の筋力が弱ってきているかもしれません。

  • 硬いものが食べづらい
  • よくむせる・飲み込みにくい
  • 食事中に疲れる
  • 食後に口の中に食べ物が残る

こうした変化を感じたら、「年のせいだから仕方ない」と思わず、早めにケアを始めることが大切です。


💪お口の筋肉を鍛える“かんたんエクササイズ”

お口まわりの筋肉も、体の筋肉と同じように使わなければ弱っていきます。毎日の中でできるトレーニングを取り入れてみましょう。

  1. あいうえお体操
     大きく口を開けて「あ・い・う・え・お」と発音します。
     → 口の周り・舌・喉の筋肉がバランスよく鍛えられます。
  2. 頬ふくらまし運動
     口を閉じて、頬をふくらませたり、へこませたり。
     → 口輪筋(こうりんきん)や頬の筋肉が強くなります。
  3. 舌のストレッチ
     舌を前に出したり、左右に動かしたり。
     → 食べ物を口の中で上手に運ぶ力を保てます。

食事の前後に1~2分ほど行うだけでも、噛む力の維持に効果的です。


🍲噛む力を支える食事の工夫

噛む力が少し落ちてきた方でも、食事内容を工夫することで無理なく栄養をとることができます。

  • 食材をやわらかく調理する
     煮る・蒸す・とろみをつけることで、食べやすくなります。
  • 形を残して噛む刺激を保つ
     完全にペーストにせず、少し噛み応えを残すのも大切です。
  • たんぱく質をしっかり摂る
     お口の筋肉も「筋肉」です。肉・魚・豆製品・卵をバランスよく。
  • 水分をこまめにとる
     口の中をうるおして、飲み込みやすくします。

🌸日常生活でできるお口のケア

噛む力を守るためには、日々のお口の清潔さも欠かせません。

  • 歯磨きは食後すぐに・丁寧に
  • 義歯(入れ歯)は毎日清掃・定期点検
  • 定期的に歯科や口腔リハビリを受ける
  • よく会話や笑顔を心がける(表情筋の運動にも!)

「話す・笑う・食べる」ことを日々続けることが、自然なお口のトレーニングになります。


🌼まとめ

噛む力や飲み込む力は、年齢とともにゆるやかに低下します。
しかし、日々のエクササイズ・食事の工夫・口腔ケアを続けることで、十分に保つことができます。

お口の健康を守ることは、「自分らしく食べ、話し、笑う」ための第一歩。
今日から少しずつ、“お口の筋トレ習慣”を始めてみましょう。