【健康コラム 21 】眠れない夜に試したい“安心リラックス習慣”

💤 寒い夜に眠れないのはなぜ?

冬になると、「布団に入ってもなかなか寝つけない」「夜中に目が覚めてしまう」と感じる方が増えます。
その理由の一つが、“寒さによる体温リズムの乱れ”です。
人は眠る前に体の深部の温度が下がるときに眠気が強くなるのですが、寒すぎるとこの体温調整がうまくいかず、寝つきが悪くなってしまうのです。

また、冬は日照時間が短くなり、気持ちが落ち込みやすくなったり、自律神経のバランスが乱れやすくなったりします。これも不眠の大きな原因の一つです。


🛀 1. 「温めてほぐす」入浴習慣

寒い夜は、眠る1〜2時間前の入浴がポイント。
ぬるめ(38〜40℃)のお湯にゆっくり10〜15分ほど浸かると、体の奥から温まり、その後に自然と体温が下がるタイミングで眠気が訪れやすくなります。

香りのある入浴剤(ラベンダーやカモミールなど)を使うと、リラックス効果もアップ。
「熱いお湯でさっと」よりも、「ぬるめでゆったり」が快眠のコツです。


☕ 2. 「体を冷やさない」夜の飲み物選び

眠る前に冷たい飲み物を飲むと、体の中が冷えてしまい、眠気を遠ざけてしまいます。
おすすめは次のような温かい飲み物です。

  • 生姜湯:体を内側からポカポカ温める
  • ホットミルク:トリプトファンという成分が心を落ち着かせる
  • ハーブティー(カモミール・レモンバームなど):自然なリラックス効果

コーヒーや緑茶に含まれるカフェインは、眠りを浅くすることがあるので、夕方以降は控えましょう。


🧘‍♀️ 3. 「自律神経を整える」深呼吸とストレッチ

寒さやストレスで乱れやすい自律神経を整えるには、“呼吸”と“軽いストレッチ”が効果的です。
寝る前に、照明を落として、次のような動きを取り入れてみましょう。

  1. 深呼吸
     鼻から4秒かけて吸い、口から8秒かけてゆっくり吐く。
     これを5回ほど繰り返すだけで、心拍数が落ち着き、副交感神経(リラックスの神経)が働きます。
  2. 寝る前ストレッチ
     ・肩をゆっくり回す
     ・首を軽く傾けて伸ばす
     ・布団の上で膝を抱えるようにして腰をゆるめる
     筋肉の緊張が取れることで、体も心もほぐれていきます。

🕯️ 4. 「照明と室温」で眠りやすい環境をつくる

寝る前の明るい照明やスマホの光は、脳を覚醒させてしまいます。
眠る1時間前からは、暖色系のやわらかい光に切り替えるのがおすすめです。

また、暖房の設定温度は20〜22℃程度に。
加湿器で湿度を40〜60%に保つと、乾燥による喉の不快感も防げます。
冷えが気になる方は、湯たんぽや電気毛布を使い、布団の中をあらかじめ温めておくとよいでしょう。


🌠 5. 「1日のリズムを整える」朝の光と日中の活動

夜ぐっすり眠るためには、“朝と昼の過ごし方”も大切です。
朝起きたらすぐにカーテンを開けて太陽の光を浴びると、体内時計がリセットされ、夜の眠気が自然とやってきます。

昼間に軽く体を動かす(散歩・ストレッチなど)ことで、血流が良くなり、夜の眠りの質も高まります。
昼寝をする場合は20分以内にとどめ、夕方以降は避けましょう。


🌷おわりに

「眠れない夜」は誰にでもあります。
そんなときは「早く寝なきゃ」と焦るよりも、「リラックスする時間を持とう」と考えてみましょう。
体と心を少しずつ整えることで、眠りは自然と訪れます。

寒い冬こそ、自分をあたたかく包み込むような“おやすみ習慣”を大切にしてみてくださいね。